霧島連峰に臨む旅 初日:高千穂河原~高千穂峰

2024年5月16日(木):霧島連峰に臨む2日間の初日です。

数年前から、いつかは登ってみたいとの想いに駆られていました。

今回、土・日にオートポリス(大分県日田市)まで出掛けるイベントがありましたので、木・金曜日を霧島登山に費やすことにしました。

本日の移動ルート

目指す高千穂河原は鹿児島県霧島市なので、オートポリスに出掛けるついでの距離ではありません。

倍以上遠い所ですが、遠出するには一つの目的地では勿体ないのでこうなってしまいます。

本日の旅の記録

私は高速道路・有料道路は余程の事情がなければ利用しません。NEXCOさんゴメンなさい。

その為、この日も早朝4時に自宅を発ち、一般道だけで霧島を目指しました。

大きな町を幾つか過ぎなければなりませんが、九州一円においては数十年・数十万キロに亘り走り回った経験から裏道や抜け道は大凡把握しています。

高速道路は利用しないと言っておきながら、この写真は山江S.A.(熊本県球磨郡山江村)のガソリンスタンドです。

この一区間(八代~人吉)は球磨川沿いの国道219号が遮断されている為、無料で通行できます!

注目して欲しいのは、レギュラー198円となっています。なんと200円/ℓの大台に乗る時代を迎えてしまいました。

未だ9時前ですが5時間近く走りっ放しでしたので、この辺りでガス補給したかったのですが諦めました。宇佐美鉱油さん、ゴメンなさい。

余談ですが、お話しする機会のあったタンクローリーの配送スタッフさんは若い女性でした。


また、ガソリンスタンドの写真ですが、先程とは違う熊本県球磨郡錦町にあるお店です。

想像はしてましたが、この辺りは私の地元(福岡市)と比べると単価がかなり割高です。

悩んでいると、ENEOSの公式アプリ利用で初回限定10円引き/ℓになると教えられました。179円→169円/ℓになりました!

とても親切なスタッフさんで笑顔も素敵でしたので、旅の想い出の一つに撮らせてもらいました。

余談ですが、機械から吐き出されたレシートが強風で捲れ上がっている事にご注目ください。この強風が後の登山に影響するとは思ってもいませんでした。


えびの駅(宮崎県えびの市)近くの川の土手から撮った霧島連峰の山々です。


白鳥展望所からの眺望です。

正面がえびの市で左下に広がるのは陸上自衛隊霧島演習場です。


11時前にはえびの高原に着きました。

但しここは目的地の高千穂河原ではなく、えびのエコミュージアムセンターがある所です。

後から知った事ですが、明日登る韓国岳はここを起点にする人が多いようです。

私は大浪池も周回したいので大浪池登山口からアプローチします。


高千穂河原に向けて数キロ進んだ先にあるここが大浪池登山口になります。

明日が楽しみです。暗いうちから登り始める為、明るい時の写真を載せておきます。

ミヤマキリシマ(深山霧島)も未だ少ないですが咲いています。


更に数キロ進んだ所にある青い川(霧島川)です。新燃岳による火山性分によるものだそうです。

北海道・美瑛町にある「白金青い池」と同じ原理でしょう。

道幅の狭いヘアピンカーブの所にあるので駐車にはご注意ください。


目的地の高千穂河原には11時半に着きました。

高千穂河原ビジターセンターのスタッフさんに「高千穂峰の頂上から夕焼けを眺めたい」と話したところ、明るいうちに下山するよう促されました。

この日は台風並みの強風が吹いており、初心者には足場の悪い暗い下りは危険との事でした。

霧島は坂本龍馬とお龍による日本で最初の新婚旅行の地として有名です。

1866年(慶応2年)に京都の寺田屋で襲われて負った傷を癒しに塩浸(しおひたし)温泉に逗留したそうです。

高千穂峰には私がこれから登るルートと同じく、高千穂河原を起点に御鉢の縁を通って登っています。

迂闊にも早朝4時から活動した疲れにより寝てしまい、目が覚めた時には14時半になってました。

最初は霧島神宮古宮址(こぐうし)までの幅の広い参道を歩き始めます。

このとおり点線で記載された経路を辿って高千穂峰の山頂を目指します。

霧島神宮古宮址(こぐうし)です。高千穂河原から500m程でしょうか。

ここでは先を急ぎ、下山した際に改めて寄ります。

歩きやすい木漏れ日の石段を一歩一歩上って行きます。

暫くすると様相が一変します。

ここからは小石や礫で足元が安定しないザレ場とガレ場が続き、穏やかに見えますが台風並みの強風に煽られて上手く進めなくなりました。

馬の背から御鉢の底を眺めています。

直径約600メートル、深さ約200メートルの円形火口です。火口の形状が飯櫃に似ている事から御鉢と呼ばれています。

御鉢の縁の先に見えるのが霧島連峰の第二峰である高千穂峰の頂きです。

高千穂峰の斜面を見ています。この傾斜に私の心は既に折れ掛かっています。

これはいったい何なのでしょうか?どなたか教えて下さい。

登山者の為のトレイルガイダンスシステムの一部ではなかろうかとの意見があります。

もしくは、御鉢の方を向いている事から火山活動を測定する装置かも知れません。

高千穂河原から2.2kmを進んで来ましたが、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が天孫降臨された高千穂峰までは600m残されています。

しかし、その600mが更に足場の悪い急登に見えます。そして、台風並みの強風は相変わらず治まりません。

情けない決断ですが、右先に見える霧島神宮元宮に寄って引き返す事にしました。

788年に御鉢の噴火で焼失するまで初代の霧島神宮があった霧島神宮元宮です。

標高1,574mの高千穂峰を見上げて望遠レンズで撮った一枚です。

天の逆鉾を目前で見る事が出来ずとても残念です。

あの先に見えるのが明日登る最高峰の韓国岳でしょうか。

地面に這うように咲いているミヤマキリシマ(深山霧島)です。

高千穂河原霧島神宮古宮址(こぐうし)が見えます。

このガレ場も一歩一歩足場を探しながら恐る恐る下りました。へっぴり腰でスローに下りる私より後には誰も居ません。

転倒すれば尾骶骨か頭蓋骨を骨折しそうでビビりっ放しです。本当に情けない・・・。

火山荒原を主な生育環境とするコイワカンスゲ(小岩寒菅)です。

私にはとても歩きにくかったザレ場とガレ場を恨めしく振り返ります。

日が傾いてきました。

コガクウツギ(小額空木)です。アジサイの仲間だそうです。

霧島神宮古宮址(こぐうし)まで下って来ました。

文暦元年(1234年)まで霧島神宮の所在地だった場所です。

鳥居の先に天孫降臨神籬(ひもろぎ)斎場があります。

神籬(ひもろぎ)とは「神事で神霊を招き降ろす為に清浄な場所に立てた榊などの周りを囲って神座としたもの」だそうです。

夕陽に染まり鮮やかなミヤマキリシマ(深山霧島)です。

18時半です。登り始めてから4時間掛けて高千穂河原まで戻って来ました。

もし高千穂峰の山頂まで登っていたら、私の足では日が暮れて真っ暗になってしまった筈です。

駐車場も最後の一台になってました。


霧島温泉郷の朦々と立ち上る湯気です。

日本人は殆どの人が温泉好きですが、私は異常な暑がりで温泉には全く興味がなく、人生損をしている人間です。

そして、晩飯はコンビニ弁当で済ませました。私には500mlのビールさえあればこれでOKです。

明日は暗い時間から韓国岳へアプローチする為、大浪池登山口で車中泊しました。

本日のまとめ

満を持して臨んだ霧島連峰の初日でしたが、登り始めた時間の誤りと、ザレ場・ガレ場による不安定な足元、そして台風並みの強風に恐れをなしてギブアップしてしまいました。

確かに何をするにも時間は人の倍掛かる私ですが、逃げずに成し遂げる事を信条にしていただけにとてもショックを受けた日になりました。

このままでは一生のトラウマに成りかねない為、またいつか風の穏やかな日に高千穂河原を午前中から発ってリベンジしてみせます!

明日は大浪池~韓国岳に臨みます。二日続けての途中リタイアだけは避けねばなりません。

霧島連峰に臨む旅 初日:高千穂河原~高千穂峰” に対して2件のコメントがあります。

  1. かわけん より:

    高千穂峰の登山、お疲れさまでした。
    私も小さい頃、子供会のイベントで何度か高千穂河原から登山をした事があり、写真を見ながらとても懐かしく思いました。

    1. 管理人 より:

      かわけんさん、コメント有難うございます。

      子供会のイベントであれば小学生の頃ですね。
      小学生の子が集団で高千穂峰の山頂を目指すって凄いですね。
      恥ずかしながら私は玉砕してしまいましたが、55年振り(?)に再チャレンジされませんか。

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