全国を巡る旅 第3弾 初日・2日目:石見銀山~出雲日御碕灯台
2022年3月1日(火)・2日(水):8日間を掛けて西日本を巡る旅の初日と2日目です。
初日が夜になってからの移動だけだった為、2日分を一つの記事に纏めています。
2019年の47都道府県を巡る旅において西日本で寄り損ねた所が下記の数箇所ありまして、ずっと悔いておりました。
■石見銀山
■出雲日御碕灯台
■金刀比羅宮
■本州四国連絡橋の「児島・坂出ルート」と「神戸・鳴門ルート」
※「尾道・今治ルート」は2015年に渡っています。
■法隆寺
今回、三重県にある鈴鹿サーキットの60周年記念イベントに遠征する事を決めまして、その道中に遠回りになっても寄り道する事にしました。
本日の移動ルート
初日の移動ルートです。
19時に福岡市西区の自宅を発ちまして、島根県大田市の石見銀山に向かいました。
2日目の移動ルートです。
石見銀山に辿り着いたのは午前2時半頃になりました。
この日の終わりは岡山県の赤磐町までクルマを走らせ、到着したのは22時頃でした。
走行距離:672キロ(初日+2日目の合計)
本日の旅の記録
2022年3月1日(火)の19時に石見銀山に向けて福岡市西区の自宅を発ちました。
5時間半後の零時半頃にやっと「萩・石見空港」辺りに居ます。そして未だ100キロ以上走らねばなりません。
島根県は今まで何度か訪れていますが、東西に長い県でとても遠く感じます。
石見銀山には午前2時半頃に到着し、大森代官所跡の駐車場で仮眠を取りました。
大森代官所跡にある、お食事処「おおもり」とカフェ「ZUIENT(ズイエント)」です。
山陰地方独特の赤茶色の石州瓦が用いられ、昔ながらの情緒が感じられます。
先ずは世界遺産センターに寄って、予備知識を得ましょう。
石見銀山世界遺産センターの遠景です。
大きな駐車場が整備されていますが、先日のゴールデンウィークの人出はどうだったでしょうか。
時間が早すぎました。世界遺産センターが開館するまで、仙ノ山展望台に上ってみます。
この様な遊歩道(?)を全長520m・高低差140m歩きます。
高齢の方や足腰の悪い方には厳しく、夏場は歩きたくない上りでした。
ここが苦労して上った仙ノ山展望台です。ん、何か違和感が…。
周りの木々が高過ぎる為、何も見えませんでした!冗談でしょう、勘弁して下さい。
遊歩道の途中には鎧松(ヨロイマツ)の展示林がありました。
樹皮の外観が鎧の草摺(くさずり)の様になった、とても貴重なアカマツやクロマツを指すそうです。
9時になりましたので、石見銀山世界遺産センターを見学します。
有料展示室はイオンの電子マネーWAONで支払うと大人310円→260円に割り引かれました。
2007年に「石見銀山遺跡とその文化的景観」としてユネスコの世界文化遺産に登録されています。
鉱山遺跡としてはアジアで初めての世界遺産登録だったそうです。
石見銀山では16世紀初頭からから約400年に渡り採掘されています。
17世紀頃には世界の銀産出量の三分の一を占めたそうです。
ジオラマや模型により、とても解り易く説明されています。
電気の無かった時代に明かりをどうしていたのか気になりますが、サザエの殻にエゴマ油や菜種油を満たした螺灯(らとう)が用いられたそうです。
なお、採掘に従事する労働者は塵肺により30歳まで生きられない人もいたらしく、その様な歴史の上にこの銀山は成り立っていたのですね。
余談ですが、鉱山ってどうやって見付けるのか疑問じゃないですか。
その一つは、ヘビノネゴザ(蛇の寝御座)と言う金属鉱床地帯の指標植物が群生している場所を探すそうです。
そのヘビノネゴザは金銀銅など重金属を含む土壌を好んで生育するシダ植物との事です。
予備知識を得たところで間歩を見学しに向かいましょう。
※「まぶ」と読みます。坑道の事です。
石見銀山公園の駐車場にクルマを置きます。龍源寺間歩まで2.3キロと書かれています。
石室山無量寿院羅漢寺(いしむろさんむりょうじゅいんらかんじ)の石窟です。
亡くなった鉱山労働者を供養する為、25年を掛けて造られた五百羅漢像が安置されています。
さて、龍源寺間歩までの緩やかな2.3キロの坂を私は歩きます。
おそらく、自転車を借りられる人が多いと思われます。
それと、一人でも利用可能ならば「石見銀山観光ワンコインガイド」を頼めば良かったと後悔しています。
この日は平日で訪れている人が少なかったのですが、さすがに一人ではNGですよね。
10時半と13時の1日2回(12月~2月は10時半のみ)、90分間のガイドツアーが実施されているようです。
ここは日本遺産にも認定されています。
そのテーマは「石見の火山が伝える悠久の歴史~”縄文の森” ”銀の山”と出逢える旅へ~」です。
唯一の常時公開されている坑道「龍源寺間歩」に着きました。
ここもイオンの電子マネーWAONで支払うと大人410円→310円に割り引かれました。
630mある坑道の157mの区間が公開されています。
坑道内は温度10℃、湿度85%でした。
昭和63年(1988年)に完成した新坑道です。出口に向かっています。
龍源寺間歩を出ました。
再び2.3キロの坂を歩きましょう。戻りは下りなので幾分楽です。
石見銀山の最後は大森の町並み(伝統的建造物群保存地区)を散策します。
如何ですか。電柱も見当たらず昔ながらの風情が見事に再現されていると思いませんか。
なお、この日は平日でもあった為、この落ち着いた雰囲気の町並みを独り占めしているようでした。
地元の人達の「石見銀山は世界遺産の地であって観光地ではない」とのスタンスに共感しました。
石見銀山には12時半過ぎまで滞在し、次の目的地である出雲市の日御碕灯台に向かいました。
話は脱線しますが、軽自動車による旅と言ってもかなりの距離を走る為、燃料代がとても気になります。
イオンタウン大田に併設されたPETRASイオンタウン大田SSでガソリン給油しました。
会員価格で171円/ℓでした。支払いはAEONカードで行いました。
レギュラーガソリンの全国平均価格は172.0円と言われていた週です。
ロシアのウクライナ侵攻から一週間後です。今後、どれだけ値上がりするのか考えたくもありません。
15時過ぎに大山隠岐国立公園「日御碕」に着きました。風が強く白波が立っています。
ここ日御碕に灯塔の高さ日本一を誇る灯台があるのをご存知ですか。
これがその出雲日御碕灯台(高さ43.65m)です。
過去に出雲大社は訪ねていますが、その時は少し足を延ばせばこんな立派な灯台があるとは知りませんでした。
2019年秋に北海道の稚内灯台(高さ42.7m)を訪ねた際、稚内灯台は全国二番目で日本一は出雲日御碕灯台である事を知りました。
その時の記事はこちらです。
全国に16基しかない登れる灯台の一つです。螺旋階段を上ってみましょう。
急な梯子の部分もあります。163段を上り切ると…。
この様な360度の眺望が広がります。しかし、上り慣れないと急な階段がかなりハードです。
管理人(?)のご婦人は毎日朝夕の2度は鍵の施錠に上るそうです。天候が安定しない日は更に増えると仰られてました。敬意を表します!
それとスリッパを持参しましょう。靴下が真っ黒に汚れます。
経島(ふみしま)です。ウミネコの繁殖地らしく、たくさん飛び交っています。
なお、小さな鳥居と祠が見えますが、日御碕神社の下之宮と言うそうです。
残念な事に青空が霞んでしまい、この様にキレイな夕焼けは望めそうにない為、先を急ぐ事にしました。
稲佐の浜と弁天島です。
毎年旧暦10月10日には全国の八百万(やおよろず)の神々をお迎えする神迎神事が行われる浜です。
ここは島根県で最初(明治21年)の海水浴場でもあるそうです。
豊玉毘古命(トヨタマヒコノミコト)を祀る祠と鳥居が見えます。
訪ねた時期は弁天島の前に階段式護岸などを新設する工事が行われており、重機が写ってしまいました。
鳥取県米子市から岡山県津山市の間にある国道181号の四十曲(しじゅうまがり)峠って知ってますか?
路面は除雪されていますが路肩の積雪を見て下さい。
20時半頃に越えたのですが、外気温がドンドン下がる中、凍結スリップしないか文字どおり冷や冷やでした。
ちなみにこの晩の積雪深は51.4cmと発表されてました。
九州で暮らす私にとって、積雪した道路での運転は恐怖以外の何ものでもありません。
本日のまとめ
世界文化遺産に登録されている石見銀山を訪ねました。
少し地味かも知れませんが、私にとってはとても印象の良い所でした。
数年前の行楽シーズンに日光の社寺を訪ねた時はクルマと人の多さにウンザリでしたので、地元の方々のいたずらに観光客を呼び込まない姿勢にとても共感しました。
そして、日本一高く世界灯台100選にも選ばれている出雲日御碕灯台を訪ねました。
数年前に日本中の岬&灯台を巡っておきながら、うっかり失念していた為、今回やっと念願が叶いました。
これにて島根県は完全制覇と言いたいところですが、隠岐の島と足立美術館が残されています・・・。
明日は岡山県自然保護センターでタンチョウに会った後、鷲羽山に寄って瀬戸大橋を四国に渡り、最後は父母ヶ浜で夕焼けの絶景を拝みます。